さて、ちょっとカゲトラの性格がつかみにくい、という話があったので補足でもしようかと。
ふと思ったのは、特に描写してない「カゲトラの部下たち」だと思います。
カゲトラ自身がやっていることと、それとは別にカゲトラの部下がやっていることが、すべて「カゲトラの意思」のように見えているのが原因かなぁ……と。
例えば、ウパ江を作ったのはカゲトラではなく、カゲトラの部下ですが、カゲトラ自身は「作れ」とは言っていません。
笑ってもいいですとも回で見せたような行動も、カゲトラは具体的な指示はせず、「やりたい」と言っただけです。
カゲトラの性格としては、
・ジャイアンのような信長
かなぁ、と。
なので、細かいことは気にしません。でも、行動力と圧倒的な暴力を持っているので、「やりたい」と思ったら、やってしまうのです。
で、困るのはその周囲。
なので、その被害を最小限にとどめ、平和的におさめるために、カゲトラの部下たちは裏で色々苦労しているのです。
このへんが表に出てこないので、「カゲトラ何やりたいの?」になってるのかなぁ、と。
基本的には、「武将」です。一対一の戦闘で相手を平伏させるのも好きですが、大軍を使っての平伏も好きです。
そして、平伏した相手は自動的に「自分の子分」だと思っているので、殺したりを目的とはしていません。星々の征服も「いっぺんに子分がいっぱいできる」感じで好きかなぁ、と。
でも、あんまり考えない人なので、結果的に死んだり傷ついたりはいろいろしてしまうのです。
そして、そういうことをされてきた人たちが、いま、カゲトラの部下をしているわけです。
今回の地球征服に際しても。
1.今度ここを平定するよ、とカゲトラが言う。
2.部下が大慌てで調査用端末のウパ江たちを用意。
3.部下が高速艇でウパ江たちを派遣。(その際、ウパ江が事故ってトロイの元へ)
4.カゲトラが「あの星は、どんな生物がいるのかの?」と問う。
5.部下が当たり前のように「こんな場所ですよ」と説明。(答えられないと、すぐに「じゃあ見に行くかの」とか言い出すので)
6.カゲトラ地球に到着。観光がてら、現地戦力視察。(下準備なしだと、突然激戦区や一番軍事力あるところに行きたがるので、今回は比較的平和そうな富士山頂などを部下が選択)
7.ある程度戦力を把握できたら、「(相手が絶望するくらいの)これくらいの兵を用意しろ」とカゲトラが指示。
8.部下は事前の調査から、たぶんこれくらいだろうを知っているので、事前に根回し。
9.カゲトラ、用意ができた時点で一斉包囲決行。
なので、いいですとも時点では「まだ用意できてネェよ!!」「でも放っておいたら各国が各個に攻め入ってくるぜ」「カゲトラ様、一個一個返り討ちにして……長期の戦争になるなぁ……」「超迷惑。カゲトラ様早く死なねぇかなぁ」「死ぬわけねぇだろあの人が」「死ななくていいけど、隠居しねぇかなぁ……」とか部下たち大慌て。そこでさらにその下の配下にも大変だメールを送りまくったので、ウパ江もその状況を察知できた、という背景があります。
一斉包囲前の戦闘は、相手の兵力を量るとともに、もっと重要なのは相手側にカゲトラ兵の一つ一つの戦力を知らせるために行っています。
未知の戦力に対しては、無謀にも戦いを挑むものが多かったため、かつてはそれを制圧するために無駄な血も流れたりもしていました。
そんなことされた経験もあるので、そのようにしているのですね。いや、部下がそうなるように段取りしてる、と言う話なのですが。
まとめると、
・カゲトラは戦争目的ではなくて平定感覚。
・武人と言うよりは、武将。
・カゲトラにとって相手は「いずれ子分となるもの」なので上から目線で寛容。
・戦闘も相手を味方に引き入れる手段。
・子分が増えるのは幸せ。子分は自分の庇護の元にいるので、庇護なしよりも幸せのはず。
・勝っても味方にならないようなものとは戦闘したがらない。
・特に考えずに行動を起こし、さらにやってしまえるだけの力を持っている。
そのため、
・部下が色々根回しをする。
・カゲトラは、その辺の苦労を意識せずに、やっぱり好き勝手してる。
・その好き勝手に対して、長年付き合っているのである程度組織化されてる。
といった感じです。
部下からしてみれば、
・カゲトラは、どうしようもない人
なので、自分たちでどうにかするしかないのですね。
いや、それなりの距離感で、仲良くはやっていますが。
あとはまぁ、カゲトラも今までは後ろを振り向いたりはしていなかったのですが、最近はふと、「自分は管理には向いてないなぁ……」とか思うこともあるようで。
でも、部下がいろいろやってくれてるようなので、「まぁいいか」で済ませていたりします。
というわけで、カゲトラのキャラ把握の一助になれば、と。